科学的な方法をさり気なく取り入れた文化


こんにちは(*゚▽゚*)
四つ葉のくまさんことよつくまです
本日もよろしくお願いいたします。


江戸時代には様々な方法で、

「涼」

を求めました。


行き交う人々にも「涼」を…
そんな「江戸の涼」についてのお話です。

本日は「打ち水」について記載します。

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(浴衣で打ち水…風流です)



実は科学的な「打ち水」の有効性


「打ち水」は現代にも通じる「涼」をとる方法です。

ただ水をまくだけでなく、
きちんと地面の温度を下げる効果が実証されているのです。

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(気化熱の仕組みイメージ)


ご存知の方も多いと思いますが、

「気化熱」

という科学の仕組みを用いています。

簡単に説明すると…

水は蒸発する際に周囲の熱を奪っていくのです。
これは私達が普段行っている蒸散作用と同じ。
つまり汗をかくことで体温調整しているのと同じ理屈です。

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(体温調整は汗の蒸発で行われている)


ではこの「打ち水」はいつ頃から行われていたのでしょうか?



実は「茶道」との関わりがあった「打ち水」


【打ち水の起源】


諸説あるものの安土桃山時代から戦国時代、

「茶の湯」

の一つとして確立した。

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(戦国武将は茶道も嗜んでいた)


・茶室の準備が整ったという合図
・みずみずしい雰囲気でもてなす

などの理由があったそうです。


この頃の「打ち水」は地表の温度を下げる事よりも、

「おもてなし」

の準備ができましたという意味合いが強いようです。


当時から日本人は、

「おもてなし」

を重んじていたことが伝わります。




土埃を抑える目的もあった


「江戸時代において」


庶民の間にも「打ち水」が拡がった。

当時の道路は舗装されているわけもなく土でした。
当然土埃がたつので、それらを抑える意味で始めたとされています。

こと朝の「打ち水」はたくさんの浮世絵にも描かれて残っています。

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(江戸時代風のイラストイメージ)


夏の暑い頃…
日が照ることで乾燥した地面は当然土埃が立ちます。

江戸の庶民たちは、

・せめて自宅の前くらいは埃を立てないように
・見た目にも涼しく通れるように

そういう想いから「打ち水」を行っていたのでしょう。

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もちろん当時の方々が科学的根拠から行っていたとは考えにくいです。
しかし、そういった気持ちが現代は欠けている気がしてなりません。



江戸時代のエコライフとして現代も生きる


現代になり地面はアスファルトで舗装され、
車が行き交うようになりました。

そのような時代になっても「打ち水」は注目されています。

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(日本橋で行われた打ち水のイメージ)


「打ち水大作戦」

ヒートアイランド現象の対策として、
国や自治体が打ち出した対策の一つです。

再生水などを用いてエコロジーの観点からも優れ、
かつ地表温度を下げる効果のある「打ち水」

いくつかのルールがあるようです。

・水道水を直接使わない
・お金をかけない
・浴衣など涼し気な服装で参加する
・効果を測定する(何度下がったか確認する)

江戸時代のエコライフ・伝統文化の見直しという事を大事にしているようです。


詳しく知りたい方はこちらを御覧下さい。
(国土交通省 水資源のページです)



「打ち水」に適した時間と「おもてなし」の心


基本的に地面が乾いたら行う「打ち水」ですが、
適した時間があります。

「早朝」と「夕方」です。

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(朝が効果的とされる打ち水)


早朝の「打ち水」は気温の上昇を抑える効果が高いとされます。

真昼では水の蒸発が早すぎて効果が薄いとされています。

また「打ち水」する方が熱中症などになっては本末転倒です。


朝は出かける人に「いってらっしゃい」
夕方は「おかえりなさい」

そんな気持ちを込めて…「打ち水」を行う。



素敵な日本文化だと思います。




よつくまがお届けいたしました˚*・.。 ꕤ




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