意外と知らない七味唐辛子の中身


こんにちは(*´∇`*)
四つ葉のくまさんことよつくまです
本日もよろしくお願いいたします。


日本を代表するミックススパイスと言ったら…

「七味唐辛子」

が挙げられると思います。


本日はそんな「七味唐辛子」のお話です。

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画像はフリー画像 イメージです
(独自の配合がなされた七味唐辛子)



意外と知られていない「七味」


「七味唐辛子」

結構漠然と使っている言葉です。

「七味」

などと省略する場合もあります。

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(そばうどんには欠かせないスパイスです)


唐辛子が入っていることは流石にわかります。

しかし「七味」全て答えられるでしょうか?

なかなか難しい問題になると思います。


しかもこの「七味」

有名店でも配合が変わっているので、
正確には「九味」を地域やこだわりで変更して作成されている…

非常に奥深いスパイスなのです。



代表的な九種の配合から産まれる「七味」


ただ辛いだけではないのが、
奥深さの秘密かと思います。

それでは代表的な九種を見ていきましょう。

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(これらの配合比が美味しさの秘密)


主な原材料は以下の通りです。

・赤唐辛子
・陳皮
・山椒
・胡麻
・芥子の実
・麻の実
・青紫蘇
・生姜
・青海苔

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(陳皮はみかんの皮を乾燥させた漢方薬)


こちらが主な九種類になります。


この中から配合を考えて、
お店毎に独自の配合をしているのが日本の「七味唐辛子」なのです。


今は余り見なくなりましたが、
好きに配合を選択できる「唐辛子屋台」というものがありました。

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(屋台でもお馴染みです)


こちらでは好みに合わせて「七味」を組み合わせてくれました。

今でも何らかの祭りなどで、
屋台を見ることが出来ます。



漢方薬から産まれた「七味唐辛子」


日本における「七味唐辛子」のルーツは、
1625年
東京は両国橋周辺 薬研堀(やげんぼり)
で売り出したことが始まりとされています。

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(この器具で漢方の原材料をすり潰し粉にする)


【薬研(やげん)とは?】

漢方薬をすり潰す為の道具。
お料理で言うすり鉢のようなもの。



この周辺では医者や薬問屋が集まっていた場所であったとされます。

初代の「からしや徳右衛門」という人物が、
漢方薬を食に利用できないか…
ということから始まったのがルーツとされます。

当時のレシピでは、

・生の赤唐辛子
・煎った赤唐辛子
・粉山椒
・黒胡麻
・芥子の実
・麻の実
・陳皮

の「七味」であったそうです。
唐辛子が多くやや辛味の強いブレンドです。


江戸庶民のポピュラーな食事であった蕎麦にぴったりであると、
人気が出たのが始まりとされます。

唐辛子は身体を温める効果があり、

「風邪予防」

として人気があったのだそうです。

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(現在も残るやげん堀の店舗)



他にも有名な「七味唐辛子」


江戸庶民の間で流行した「薬研堀の七味唐辛子」

こちらは次第に関西方面に拡がっていきました。

当時の一大スポットといえば神社仏閣です。

・長野県 善光寺
・京都 清水寺

今でも有名な「七味唐辛子」はそちらへ拡がっていきました。

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(観光地でも有名な善光寺)


長野では配合を変えた「七味唐辛子」を販売する。

「八幡屋礒五郎」

が人気を博しました。

・赤唐辛子
・生姜
・陳皮
・山椒
・黒胡麻
・青紫蘇
・麻の実

の配合でした。

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画像はイメージ フリー画像です
(一度は見たことがあるのではないでしょうか)


生姜と青紫蘇の配合で風味が豊かです。


一方京都は清水へ伝わった「七味唐辛子」

こちらは清水寺参道で人気となった。

「七味屋本舗」です。

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(京都清水への参道)


こちらの配合は次の通りです。

・赤唐辛子
・山椒
・白胡麻
・黒胡麻
・青紫蘇
・青海苔
・麻の実


胡麻が2種類使われていたり、
青海苔を混ぜるなどの工夫がされています。


「薬研堀」
「八幡屋礒五郎」
「七味家本舗」

この3店舗を「日本三大七味」と呼ぶそうです。

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(左から七味屋、八幡屋、やげん堀)


共に現代まで残り続ける老舗と言えます。

色も配合も全く違うことがわかります。



地方により変わる風味


日本のミックススパイスである「七味唐辛子」

形を少しずつ変えながら、
地域色をよく表しています。

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(黒い色合いが特徴の関東蕎麦)


関東の蕎麦は濃い醤油味が魅力の一つ。

「七味」もその地域に合っている辛味の強い配合です。


京都へ渡った「七味」は薄味文化の関西らしく、
辛味よりも風味へ配合を変えました。

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(関西圏は出汁文化が多い)


胡麻を白にするのか黒にするのか、
そういった細かい配合の差が光っています。


現代では他にも独自の配合で人気となっている「七味」があります。

大手牛丼チェーンでは、
独自の「七味」を自社の牛丼に合うように配合しています。


「七味」を頂く際には、

「どんな配合なんだろう?」

と考えながら頂くのも良いかもしれません。

そこには先人たちが残してきた工夫が息づいているのです。



よつくまがお届けいたしました˚*𓂃 ꕤ




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