最高傑作「ソメイヨシノ」ゆえの皮肉



こんにちは( ・Д・)
四つ葉のくまさんことよつくまです
本日もよろしくお願い致します。


最近たまに耳にする話。

「ソメイヨシノの寿命は60年」
「各地の桜が一斉に寿命を迎える

そのようなことがあるのでしょうか?


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画像はイメージ フリー画像です
(最高傑作とされる「ソメイヨシノ」)



しかしながらやや現実味を帯びてきている話です。


本日は「ソメイヨシノ」の成長特性
また「クローンであるが故の弊害」について、

お話したいと思います。


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画像はいつかの「ソメイヨシノ」
(人よりも長い植物の生命において60年は短い?)



「ソメイヨシノ」の成長特性は「早熟」


「桜の名所」と呼ばれる所には、

多くの「ソメイヨシノ」が植えられています。


それらが成長し「名所」となるわけです。


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画像はイメージ フリー画像です
(公園の「桜」はなぜ切られているのでしょう?)



近年では「桜並木」の木が伐採されていたり、

公園で大きな「桜の木」がなくなっていたり…
見かけることも増えて来ました。


それらを知るために「ソメイヨシノ」の成長特性について、

書いてみたいと思います。


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画像はいつかの「ソメイヨシノ」
(若い「桜」は成長も盛ん)



本来植物の成長は、

・少しずつ
・長い時間をかけて

営まれるものです。


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画像はイメージ フリー画像です
(植物の成長にはとても時間がかかる)



「桜の寿命60年説」


において、疑問な点の一つは、

植物の寿命としては60年は短すぎるのです。


一般的に我々人間などよりも遥かに長い期間を生きる植物たち。


「ソメイヨシノ」は、

「成長スピードが早く幹も大きく太くなる速度が早い」

とされています。


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画像はいつかの「御神木」
(木々は我々を遥かに超える間生き続ける)



つまり「ソメイヨシノ」の成長特性は非常に早熟といえます。


この成長特性こそが、

多くの「桜の名所」を生み出すのです。


また合わせて寿命60年説を生む原因となっています。



ピークを迎えるのが早い「ソメイヨシノ」


早熟型である、

「ソメイヨシノ」の成長ピークは40年前後といわれています。


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画像はいつかの「ソメイヨシノ」
(多くの花をつけ私達を楽しませてくれるのですが…)



「桜の名所」といわれる場所の「桜の幹」

どれも大きく立派です…そして枝を広げ多くの花を付けます。


花つきのよい「ソメイヨシノ」はこうして「桜の名所」を形成していきます。


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画像はイメージ フリー画像です
(40年ほどで徐々に勢いを無くしていく)



そして40年頃の最盛期を迎えた木は下り坂に入ります。


中には成長が止まるだけでなく、

60年を待たずして内部から幹が枯れてしまう場合もあるのです。


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画像はイメージ フリー画像です
(時折みかける伐採された「桜の木」)



「ソメイヨシノ」は、

「エドヒガン」と「オオシマザクラ」の掛け合わせで誕生しました。


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画像はイメージ フリー画像です
(原種とされる「エドヒガン」)



例えば「エドヒガン」などは、

成長スピードも遅めでなかなか大きくなりません。


日本最古と言われる「エドヒガン」の樹齢はなんと1800年と言われています。


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画像はイメージ フリー画像です
(「神代桜」(山梨県北杜市)は最古の「桜」の一つ)



「ソメイヨシノ」はあっという間に成長、
花つきも非常に良い。

しかしながら衰退も早い「早熟」の「桜」と言えます。



「桜並木」は「ソメイヨシノ」には狭すぎる


・桜並木
・桜の名所


といった場所には多くの「ソメイヨシノ」が植樹されています。


「早熟」である「ソメイヨシノ」にとって、

大きな問題があるのです。


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画像はいつかの「ソメイヨシノ」
(枝は折り重なるように咲いています)



それは「植樹の間隔」を狭くしてしまったことです。


「ソメイヨシノ」の成長速度を見誤った…とも言えます。

よく隣の木とぶつかっている「桜の木」を見るのはそのためです。



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画像はイメージ フリー画像です
(広々とした場所で成長させれば長生きする)



枝の広がりが早い「ソメイヨシノ」は、

実はもっとスペースが必要です。


「桜並木」を例に取れば一つおきに開けるくらいがいいのです。

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画像はイメージ フリー画像です
(残す植物を大きく育てる「間引き」)



植物を大きく育てる時に、

「間引き」

といって間隔を開けて育てます。


枝の広がりも大きく早い「ソメイヨシノ」にとっては、

「桜並木」はいささか窮屈と言わざるを得ません。


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画像はイメージ フリー画像です
(「ソメイヨシノ」にとってやや窮屈な環境)



さらにもう一つ忘れてはいけないことがあります。

それは「ソメイヨシノはクローンである」ということです。



「クローン」であるがゆえの弊害


もともと同じ遺伝子を持つ「クローン」である「ソメイヨシノ」

「クローン」であることも「桜」の寿命を縮める弊害があります。


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画像はイメージ フリー画像です
(「桜の名所」は美しいものですが…)



【クローンである弊害】


・隣の「桜」が枝を伸ばしてくる
・本来は他種の枝を警戒する(日光の取得の為)
・「クローン」である「ソメイヨシノ」は同種と認識する
・枝を受け入れ密集状態になる
・徐々に枝枯れの原因となる


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画像はイメージ フリー画像です
(植物は競い合うように日光を求める)



植物は日光をたくさん受けないとなりません。


一般的に他の種の枝が伸びてきた場合は、

それを嫌がり抵抗をします。


それは防衛本能と言えるでしょう。


ところが「ソメイヨシノ」は「クローン」であるために、

自分と同種と認識して受け入れてしまうのです。


当然枝が密集して日光が遮られますので、徐々に枝枯れしていきます。


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画像はイメージ フリー画像です
(並木の伐採が行われた例も…)



この状況は「桜の木」の生命力を奪います。

60年を待たず寿命となってしまう可能性も大きいのです。



作り上げた最高傑作が生む皮肉


「ソメイヨシノ」は、

園芸品種として最高傑作の一つとも言われます。



【「ソメイヨシノ」の優れている所】


・成長が早く花つきも優秀
・立派に育ち「桜の名所」を作り出す
・枝をたくさん伸ばし拡がりのある風景を生み出す


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画像はいつかの「ソメイヨシノ」
(最高傑作ゆえの問題とは…皮肉です)



優れた成長性を持ち、美しい花を咲かせる「ソメイヨシノ」


「桜並木」として植樹すれば名所を産み出す。
成長も早く多くの花を咲かせる。

その事が一斉に寿命を迎える(かもしれない)要因になる。


なんと皮肉なことでしょうか。


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画像はイメージ フリー画像です
(「桜」の本数が減っている名所もある)



次回は、

「桜の名所ゆえの問題」について。

書いていきたいと思います。




よつくまがお届けいたしました˚*・.。 ꕤ




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